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2015.06.10

京都ムービングライフ vol.15

京都[art]大人の宝箱  京友禅アロハシャツ

京友禅 アロハシャツ

 


19世紀の終わりから20世紀の初頭に誕生したアロハシャツ。実は、ハワイに移住し、サトウキビ畑で働いていた日本人が、きものを開襟シャツに仕立て直したのが起源だといわれています。この事実に着目し、京友禅でアロハシャツを作ろうと考えたのが亀田富染工場の亀田社長です。「工場の蔵に大正時代からの京友禅の図案や帯、着物が数千点残されていました。これらの意匠をもう一度世の中の人に見てもらいたいと思ったのが、アロハシャツを作った理由です」

平成13年に1枚だけ制作したアロハシャツを社長自らが着て、夏の鴨川納涼祭に出かけたところ大好評。そこからアロハ、半袖Tシャツ、タンクトップ、キャミソールを作り、ブランド名を幸せを運ぶ『Pagong(パゴン)』(タガログ語で海亀)として、翌14年に工場の一角に直営店をオープンさせました。

「生地は、昔から伝わる京友禅の技法で染めました。図柄については、一つ一つその謂れを調べてお客様にお伝えしました。商品は洋服ですが、そこで表現していることは、きもの文化の素晴らしさです」

13年間で商品アイテムとショップが増え、外国人旅行者からの人気も高くなった『Pagong』。今年は、琳派四百年を記念したプロジェクトも展開しています。

「『りんぱごん』と銘打って商品作りをしています。図柄は細見美術館さんにご協力いただきました。琳派を着て文化に浸り、特別な心持ちになってもらえると嬉しいですね」

 


   アロハシャツ

ご紹介の商品はパゴンネットショップでもご覧いただけます。