震災から6年たちました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、被災なされた皆様に心からお見舞い申し上げます。
私の同級生の能楽師、河村晴久 師から聞いた話しです。彼が東北の被災地を巡り、ひたすら鎮魂をなさった先生から幽霊の話しを聞きました。と言う話しです。
タクシーの乗客で流された所へと言われ、走り出すと 走行中に誰もいない。しかしドライバー走り目的地まで行く。この様な幽霊のお話がたくさんあり、誰も幽霊を怖がらず 幽霊に親切に接するそうです。 河村 師はこの話しを聞かれて能の中の僧と同じ感覚です。幽霊の話しを聞き、祈り、鎮魂し、穏やかに幽霊が消えてゆく。現代人が忘れたものが東北にあって嬉しくなり、能の精神性をどう現代に生かすかが、私の課題ですとのべられてます。
河村晴久 師は今は演能のほか大学で授業、講演、海外活動も多くなさってます。
私は最初この話しを伺ったとき、なんのことかよくわからなかったのですが、先日パゴンの春のバスツアーの下見に河村能楽舞台に行きまして、能楽おもしろい講座聞き 能の題材に幽霊が多くある事や精神性の事を少し学んで、河村 師がおっしゃったことがほんの少しだけ理解できました。