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鶴

「鶴は千年、亀は万年」といわれるように、長寿の象徴とされたおめでたい柄です。
鶴は飛翔(ひしょう)する姿も立ち姿も美しく、古くから着物を始め多くの物に意匠化されてきました。家紋にも鶴は多く使われております。
黒と白の羽に赤い頭部、雪景色の中にたたずむ線の細い体、日本で繁殖する丹頂鶴などは、最も日本らしい鳥とも言えるのではないでしょうか。
「鶴の恩返し」など、古来の童話になっている事などは、説明の必要もないでしょう。それほど日本には縁の深い鳥です。

この柄は「雲間鶴」といわれ雲中を飛翔する鶴が描かれており、凡人より高く抜きん出た人格を表しています。
鶴の声は天まで届くといわれ、君子の偉大さは遠くまで知れ渡る事の例えにも使われています。

この柄の中には、口をつむった鶴と、口を開けた鶴が描かれています。
これは仁王像でお馴染みの「阿(あ)」と「吽(ん)」を意味していて、物事の始まりと終わりを表しています。「あうんの呼吸」とも言うように、雌雄揃って一つの事を成し遂げて物事がうまれていく、つがいが仲良く円満でめでたいという意味も含まれているのです。

また、鶴は蓬莱(蓬莱は東の海にある島で、不老不死の仙人が住んでいるとされています。
蓬莱には松・竹・梅の吉祥樹が茂り、四季の花々が咲き蝶が舞う常春で、空には鶴が舞い、海には亀が遊ぶという理想郷です)に住み、蓬莱と天上の世界を行き来できる鳥と言われ、中国古代思想では、仙人は鶴に乗って去来するとされています。
鶴は天上や蓬莱など、この世ならぬ国々から幸せを運んで来ると思われているのです。

 

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