小さな可愛い花達が一杯の、若々しさを感じさせてくれる柄です。
梅、菊、桔梗(ききょう)の花々が可憐に咲き乱れています。
梅は百花に先駆け、寒中に可憐な花を咲かせ芳香を放つ事から、めでたいとされ古来より歌にも大いに詠まれ、愛されてきた花です。
菊には延命長寿の意味が含まれています。中国では古代から菊花を鑑賞したり延命長生の霊草として薬に使われたりしていました。日本では平安時代、宮中で重陽(ちょうよう)の節会(せちえ 9月9日)が行われ、貴族達は菊酒を飲み延命長生を祈りました。
梅も菊も友禅模様には最も多く描かれ、その花の持つ吉祥性からも欠かせない題材となっております。
桔梗は古くから花の観賞と共に、根が薬用に重用されていました。秋の七草の一つでもあり他の秋草と共に着物の意匠にはもちろん、帯や工芸品にも多く描かれています。