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切金文様
切金文様

能楽師観世流シテ方、大江家7代目当主である大江又三郎氏の所有する掛直垂(かけひたたれ)という能装束の柄をパゴンの京友禅で表現しました。
直垂(ひたたれ)とは、武家男性の衣服の一種です。掛直垂とは上衣を略式で着つけることを意味します。この柄は「切金文様」といい、江戸時代頃より能装束に多々用いられてきました。
文様を大きくダイナミックかつ幾何学的な形で描くことで男性的な強さを表しています。一般的に切金文様とは金銀の箔を使い文様を施す手法のことを意味しますが、能装束ではこの柄そのものを「切金文様」という名前で呼んでいます。この文様の詳細は不明なところが多いのですが、能装束独特の呼名として「切金」という名前が付けられているのです。
元となった能装束の所有者である大江又三郎氏は大江家の当主であり、「又三郎」は大江家に伝わる名跡です。
大江家の所蔵する能装束類、及び大江能楽堂は又三郎氏が個人で保存維持し次世代へ継承されています。