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茶屋辻

江戸時代前期(友禅染にやや先行する)に徳川家 大奥・御三家の5月~9月まで着用する帷子でした。
一般庶民の使用は禁じられていました。帷子は質の良い麻布で一重仕立ての夏の着物です。はじめ、装束の下に肌着として着用されていましたが、江戸時代には夏の表着として扱われるようになっていました。
「茶屋辻」は茶屋四郎次郎が創案したとされる高度な技術の藍染で、楼閣や草木、流水などを組み合わせた風景が染め上げられています。その柄は謡曲や源氏物語などの古典・王朝文学の文芸的な意味内容を表すものが多く、上流人の教養を表す文様でした。本来は白地に藍の濃淡で染められていましたが、江戸中期以降、色糸の刺繍が施されたり、多色使いになっていきました。
明治時代以降、茶屋辻は一般庶民にも格の高い物として受け入れられ、その後、海辺、水辺の涼しげな風景などの細かい総模様となっていき、現在も主に夏の模様として、絹製品に染められています。
格の高い涼しげな茶屋辻文様は現代の蒸し暑い1日を涼しく心豊かに、過ごさせてくれる柄です。