おしどり夫婦と言われるように、鴛鴦(おしどり)は雌雄が仲睦まじいところから、夫婦のかわらぬ愛を象徴する鳥で、雄を鴛(えん)、雌を鴦(おう)と言います。鴛鴦の「おし」は「惜しい・愛しい」の事で、かげがえのない愛しいものを意味します。
美しい姿をしている方が雄で、頭に冠のような羽毛を伸ばし、独特の銀杏形(いちょうけい)の風切羽(かざきりば)を持ち繁殖期である冬に羽の色が美しくなるのです。
この柄は昭和初期の柄で型友禅の最盛期だった頃の柄と思われます。昭和初期らしい、大胆な水巻き模様と色の鮮やかさにはハッとさせられます。