矢羽根(やばね)は矢の上部につける鷲(わし)、鷹(たか)、朱鷺(とき)などの尾羽の事です。矢羽根の形や斑紋の面白さと、武家にとっては大切な武具であり、武を尊ぶ気持ちが込められています。
この柄は形の面白さをデザイン化したものです。矢羽根の中には伝統的な青海波(せいがいは)や亀甲文(きっこうもん)が描かれており、勇ましさより優雅さを強調しています。さらに菊やもみじ、水仙などの美しい花が咲き乱れ一層華やかになっています。
また、矢羽根には正月に神社などで出される破魔矢(はまや)という邪気(じゃき)を払う意味もあります。正月に神社で破魔矢を目にされた方はいらっしゃるはず……。