閻魔大王(えんまだいおう)のそばに仕える鬼に懲らしめられている鬼たちの図柄です。
この柄のもとは男物の羽裏(はうら)に使われていたもので 昭和初期のものです。
地獄図はよく男物に用いられていますが、人々の 日常の生き方を懲(こらし)め、戒(いましめる)というような意味を含んでいます。この柄は逆に鬼たちが何か悪いことをしたのでしょうか、懲らしめられて退散している図になっているようです。もしかしたらこの鬼たちは私達の姿を写しているのかもしれません。
男性の柄は力強い柄、勇ましい柄(例えば龍、鬼瓦とか)、女性の柄は美しい柄、優しい柄というふうに男女で、あるいは子供などと区別されていました。