もともとPagongは着物の図案の美しさと友禅染の染色技術を生かしてアロハシャツをつくってきました。Pagongが誕生して20年が経ち、これまでに200柄以上復刻してきました。日本には素敵な模様やデザインのものがたくさんあります。葛飾北斎の作品もそうですよね。以前、北斎の「怒涛図男浪」を友禅染めで復刻し、アロハシャツを作りましたがたくさんの方に愛していただきました。
他にも興味深い日本古来のデザインが無いかなと探していた時に、とある雑誌に伊藤若冲の「鳥獣花木図」が紹介されていたんです。一目見てとても驚きました。まるで夢の世界のような印象を受けましたし、描かれている動物たちも独特な表情。すぐに心を奪われたんです。この作品は日本絵画のコレクターとして有名なジョー・プライスさんが保有していたものですが、ちょうどその時この絵が出光美術館様所有に変わったタイミングでした。
この鳥獣花木図をPagongのアロハシャツにしたいと思い、ジョー・プライスさんから譲り受けた出光美術館様に訪問。アロハシャツを通して伊藤若冲の素晴らしさ、鳥獣花木図の魅力を伝えていきたいとお伝えして快諾していただきました。突然京都からやってきた見ず知らずの私の話を聞いてもらい、その後も鳥獣花木図の説明をして頂き、関係者の皆様には本当に感謝の念が尽きません。