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クラフトビール「らんでん麦酒」に、Pagongが華を添える

クラフトビール x Pagong 「きっかけはキモノフォレスト」

京都の中を走る電車の中で、嵐山まで繋がる「京福電気鉄道嵐山線」、通称「嵐電」と呼ばれる電車が走っています。その嵐電の最終駅である嵐山駅の構内にあるキモノフォレストが10周年を迎えたとして、「嵐電」の運営会社である京福電気鉄道会社が、記念に地域食材水尾産柚子を使用したオリジナルクラフトビール「らんでん麦酒」を販売することなりました。そこで、キモノフォレストをイメージした商品を開発したいという相談をいただき、らんでん麦酒のパッケージデザインをPagongが担当させていただくことに。Pagongの柄が、商品のパッケージに採用されるのは初めてのことだったので楽しみの反面、どういうデザインになるのか、しっかりと商品にはまるのかなどの心配はありました。

古代と現代の感性を融合させた柄

らんでん麦酒は水尾の柚子が使われているので、柚子をイメージした柄がいいのではないかと考えました。ただ柚子が入った柄は、キモノフォレストにはなかったので、オリジナルの柄をつくることに。柚子の柄以外にも何案かデザインを提案し、最終的に決まった柄は「菊に橋文」という柄になります。全体的に柚子の黄色を基調とし、菊や梅といった花が雲や橋とともに描かれています。菊は延命長寿の象徴であり、梅は高潔な花として先人たちが愛した花。そして、「橋渡し」は、嵐山にある渡月橋をイメージさせると共に、先人の情緒豊かな感性と現代の新しい感性を結んでくれる縁起の良い柄となっています。らんでん麦酒らしさを表現しながらも、「渡月橋」「キモノフォレスト」などの嵐山らしさも込めたデザインになっています。

思い出として形を残したい。その思いからコースターを提案

2023年の7月から9月に開催された嵐山駅の夏の恒例事業、駅ナカビアガーデン「RANDEN EKI-BEER」では、「きものポールらんでん麦酒セット」という商品が数量限定で販売されました。キモノフォレストをイメージした筒状の入れ物の中に、らんでん麦酒2本と布製コースター2枚というセットになります。実は、その布製コースターは、私達Pagongから商品企画の提案をして実現したものなんです。らんでん麦酒のパッケージデザインを提案するだけでなく、ビールを買ってくださった方に何か残るものを届けたいという思いから、コースターの制作を提案しました。コースターだと、例えば、旅行中にこのセットを買って、その日の夜にホテルでコースターを敷きながら一杯を楽しんでいただけるそういった楽しみを味わっていただきたく、初のコースター制作にも挑戦しました。

風情を楽しむ。唯一無二のコースター

最初は上手く実現できるか不安でしたが、他社が作られているコースターのサンプルを数多く集め、生地や構造などを研究するところから始めました。裏の生地が麻で作られているコースターが多く、それによって丈夫なつくりになっているのが分かったので、私達も麻を使用してつくることに。麻だけではなくPagong独自の綿100%の生地を上に重ねることでPagongオリジナルのコースターに。コースターの横についているピスネームというタグもオリジナルのものを発注して、細部までこだわったものになっています。今回は「きものポールらんでん麦酒セット」の特典でしか手に入れられませんが、色んな方にコースターを通して染色の良さなどが伝わるように、Pagong独自でもつくっていきたいなと。お土産としても気軽に購入していただけるものなので、色んな方にぜひ手にとっていただきたいです。

これからもPagongが嵐山の魅力作りに

キモノフォレストやらんでん麦酒と嵐山の魅力作りに、Pagongが一緒に京福電気鉄道さんと挑戦してきましたが、私の中で1つ叶えたい夢があります。いつか嵐電の車体をPagongの柄でデザインしたい、という夢です。「電車が着物を着る」といった光景はみたことないですし、我々Pagongでしかできないことだと思っているので、いつか実現させたいです。Pagongにしかできない表現方法で様々な魅力を伝えていきます。

語:亀田富博 堀祐樹 安田光 / Pagong 株式会社亀田富染工場