「鳥獣花木図」とても興味深い絵画ですよね。一目見た瞬間、色の多さ、緻密な表現に惹き込まれました。
型を作るために、まずはお預かりした写真データをPCに取り込むことからスタートします。実は絵画をそのまま取り込むのではありません。Pagongさんが考案したアロハシャツ用のデザインを作ります。なので実際の絵画には存在するけど、アロハシャツには残念ながら入らない動物もいます。逆に不足している箇所には別のものを書き加えます。今回は花を書き足したりしてアロハシャツ用のデザインを作り上げていきます。
絶対に不自然になってはいけません。鳥獣花木図が持つもともとのタッチを表現します。Pagongさんと打ち合わせを繰り返してPCを用いて図案をトレースしていくわけです。実はPagongさんができた当初は手作業によるトレースもしていました。今ではデジタルによる作業で行い、インクジェットプリンターで型を作成することができるんです。2015年ごろからこの手法が主流になり、デジタルになったことで型の精度が上がりました。そのため鳥獣花木図のような緻密な図案も型にすることができたわけです。昔だったら困難だったかもしれません。